鉄は熱いうちに打て!

ここはエモーショナルの墓場

あの宇宙船で缶ビールを飲む4人の話

 遅ればせながら、DISH//13枚目のシングル『No.1』発売おめでとうございま〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!

 ごめんどっかで13枚目って見た気がしたから13枚目って書いたけど13枚目じゃないかも。間違ってたらすいません。 

 

 3年近くぶりのNewシングルということで、ヒロアカというどデカいタイアップ、メンバー作詞作曲の2曲、誰よりもグループのことを理解している新井・大天才・弘毅氏の新曲(ライブでは披露済み)に昨年開催のツアー追加公演ライブ音源3曲までブチ込んだてんこ盛りの1枚! いやこれを全部聞くには配信EP買うかCDを全形態買わないといけないんですが! 全部買いなさい! ということですね!

 

 表題曲が素晴らしいという話は敬愛するフォロワーななめさんが書いてくれていたので、私は北村さん作詞・大智くん作曲&ディレクションの『宇宙船』と柊生くんが作った『缶ビール』、それから新井さんの『KICK-START』について書いていきたい〜〜〜です!

──ランランここは宇宙船 離さないでね / 『宇宙船』

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 まずは『宇宙船』! 私この曲大好き!

 いや今回の収録曲は全部好きなんですが、その中でも特にアーティストとか関係なしに好きなジャンルの音楽に近いので、DISH//でこういう曲が聴けるんだ……! という感動があったというか。コロナ禍がきっかけでDTMを始めた大智くんが最初に作ったのがこれって、いずみィ……さては天才だな? 知ってた。

 ジャンルとしてはシティポップになるのかな〜と思ってたら何かの記事(ナタリーでした)でシティポップって明言されてた。皿特急の96年組はシティポップの申し子ってことで……

 ハマりたて人間のめちゃくちゃな私見ですけど、大智くんの作る曲であったり好んでいる音のイメージって『X』収録の『rock'n’roller』であったり『未完成なドラマ』であったり、とにかくゴリゴリのバンドサウンドというかロックっす! って印象が強かったんだけど、そんな中で打ち出されたのがこの曲でその引き出しが出てきたことに非常に驚いたんですよね。でも本人のイメージからかけ離れすぎてもいないというか……なんていうか都会の人が書いた音だなって感じ。シティポップってフォークに寄るとちょっと田舎の都会感出たりもするじゃないですか? 伝わるかな……。優しいんだけどどことなく無機質で、よりアーバンなんですよね。音が。それがDTMだよって言われたらそうなのかもだけど。

 あとはね〜、本当に詞がいい。北村さんのこれまでの作詞曲の中で一番好き。言い切っちゃう。

 これは悪いように取らないで欲しいんですけど、今までって結構まっすぐな詞が多かったじゃないですか。曲のテーマがそういう方向性だったっていうのもあるんだろうけど、すっかり大人になってしまった私にはそのピュアネスな真っ直ぐさが照れくさいときがあって。綴られる言葉の向こう側に北村さんという人間が見えていて、それが良さでもあったんですけど、『宇宙船』に関しては向こう側にいるのは解るけどきちんと切り離されてる感じがしたんですよね。女性目線の曲というのもあるだろうけど。なんていうのかな〜、“何か”を北村さんという人の感性でろ過されたものを読んでいるというか……伝わりますでしょうか。韻踏みまくってるところも好き。

 こういう曲、また作って欲しいです。DISH//の一皿に加えて欲しい。

 

──今は君じゃない君じゃない ↑こんなやつでした / 『缶ビール』

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 次、『缶ビール』! 私この曲も大好き!(2回目)

 たびたび言ってると思うんだけど柊生くんの作るサウンドのちょっと諦念をはらんだチルな感じ、めちゃくちゃ色っぽくて好きなんですよね……。北村さんが『柊生の作る曲の方向性はDISHI//のひとつの柱としてどんどん開拓して欲しい』的なことを言ってたような気がするんですが(スーパーニュアンス)、本当にどんどんこういう曲を生み出して欲しい。

『Loop.』『音花火』純粋な柊生くんの曲としてはちょっとずれるけど『QQ』、そしてこの『缶ビール』を聞いてて思うのは、詞と曲の世界観のズレがまったくないですよね。この曲にしてこの詞ありというか、ミスマッチ感がない。一回聞いただけでも柊生くんの曲だって解る。すごくないですか? 作るものがまったく同じではないのにブレないって稀有なことだと思うんですよ。だってそれってつまりすでにひとつのジャンルを作り出してるってことでしょ? 音楽ジャンル:橘柊生よ。

 言葉ひとつにしても音ひとつにしても、作っている人の気持ちいいものをしっかり追求した結果曲が出来てる感じがするのが聴いててす〜ごい伝わってくるのがす〜ごい好き。

 これはあくまでも私の主観なんでいやいやと思う人もいるかもしんないですが、彼の作る曲には夏の匂いがするんですよ! しかも大人の! 梅雨〜晩夏にかけての、ハピネスでテンションブチ上げでカラッとした夏、じゃなくて良い意味でしっとりした夏の匂い! “じめじめ”ではなく“しっとり”! 伝わんねえか! フゥ〜!(誰?)今回は特に『缶ビール』だしね、余計にそう思うのかもしれない。私はお酒で〜んでん飲めないんですけど、この人の作る曲にはアルコールが似合うんだよな……。フェスの夜とかにこれを聴きながら酒を飲んで揺れたいよ。

 

──大事なもの思い出して 軽くKick-Start Now!! / 『KICK-START』

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 みんな大好き新井弘毅さんの『KICK-START』!!!!!! 皿のオタクに新井サウンドが嫌いなやつおる? おらん。

『No.1』『宇宙船』『缶ビール』と来て、そろそろ昌暉くんの声が恋しくなっていたのを“何がしたいの?”のフレーズで自覚させられました。ワタシマークンノウタゴエメッチャスキ。*1このね〜、北村さんと昌暉くんの掛け合いが発生する曲は最&高が約束されているんだよね〜〜〜……! なんて言えば良いんでしょう、長年一緒に歌ってきたからこそのユニゾンというのもあるだろうし、単純にふたりの声の相性がめちゃくちゃいいと思っているので、この曲を聴いたときの待ってました!!!感、異常なんですよね。

 10年の活動を経て、今大きく躍進してバンドとしての地位を確立しつつある彼らが、なおも『ダンスロックバンド』の看板を外さずに歌い続けていることに新井さんが応えた曲だなあ〜って個人的には感じています。どれもキャッチーだから単純に聴いてて楽しいというのもあるけど、DISH//と新井さんの曲にはいつもドラマが走っている気がする。全部DISH//への贈り物っていうか、祝福っていうか。これは『X』のレビュー、たぶん『バースデー』の項目でも書いた気がするけど。

 これだけバラエティに富んだ楽曲を与えられるだけでなく生み出せるようになった今でも、その味も捨てないで削ぎ落とさないでちゃんと持ってくよって言ってくれるDISH//のバンドとしての懐の深さみたいなものが、このシングルにこの曲が入ってることで改めて証明されているというか。わ〜ポエムになってきた〜。

 

 てか全部早く生で聞きたいんですけど……。

 コニファーにはもういけるつもりでいて、その前にジャイガも決まりましたし、とにかく4人の『今』の音を聞き逃したくないという気持ちが膨らみ続けてる今日この頃です。皿、本当に素敵な4人組なんだよな〜。このブログでは音楽の話ばっかりしてるけど、普段落ち着いて大人〜な感じでコメントしてる彼らがFCコンテンツで中学生みたいにはしゃいでる姿見てるのも本当に好きです。ずっとそのままでいてくれ。

 

 以上! Hooplaまであと7日!(私は初日行けないけど)もう5月終わってくれていいぜ!

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このビジュアルかっこいいよね



*1:実際には『缶ビール』には昌暉くんコーラスで参加しています